おはようございます、よこです(^-^)/
「”投資”としての株主優待投資」をモットーに、長期視点で資産増に貢献してくれそうな優待株を現在約50銘柄保有しています。
優待投資に関する情報収集をしていると、「3万円台で買える」「5万円以下で買える」といった、株価の安い銘柄をおすすめする情報を見かけることがあります。
Googleの検索ボックスに「株主優待」と入力すると「株主優待 おすすめ 5万円以下」といったキーワードが出てきますし、株主優待銘柄を検索できる「みんかぶ」というサイトの人気検索キーワードにも「5万円以下」「10万円以下」といったワードが常に入っています。株価の安い銘柄で選びたいというニーズはそれなりにありそうな気がしますね。
もちろん、自分で稼いだお金を何に投資するかはその人の自由なので、否定をするつもりは一切ありません。ですが、もしこれから長期での資産形成を見据えて株主優待投資を始めようとしている人が、こういった情報を見て「やっぱり初心者のうちは株価が安い銘柄から投資して慣れていった方がいいのかな?」と悩んでいるのなら、「株価の安い銘柄から優待投資をスタートするのはやめておいた方がいいと思うよ!」とお伝えしたいです。
ということで、今日の記事では「株主優待投資の初心者はまず株価の安い銘柄から投資するべき」という考え方を個人的にオススメできない理由について、書いてみたいと思います。
ただ反対するだけではなく、個人的により良いと思う解決策についても最後にご紹介しますので、株主優待投資に対する考え方の参考になれば嬉しいです!
株価が安い銘柄からの投資スタートをおすすめしない理由
「株主優待投資の初心者はまず株価の安い銘柄から投資するべき」という考え方は個人的にオススメできない理由を、次の3つの観点から解説します。
株価が安い=多くの投資家に人気が無い銘柄だと言えるから
株価が上下する要因にはさまざまなものがありますが、「多くの人がある企業の株を買うと、その企業の株価は上がっていく」というものがありますよね。つまり、株価は投資家からの人気度をある程度反映した数値であるといえます。
逆に考えると、株価が安いということは多くの投資家がその銘柄を保有していない、つまり人気がない銘柄だということになります。こういう銘柄の購入を検討する時には、「多くの投資家に人気がない理由」は一体何なのかを知った上で購入する姿勢が大事なのではないかと思います。
なぜこの銘柄は人気がないのか、どんなリスクがあって多くの投資家がこの銘柄を保有していないのか、を理解した上で購入すること自体はまったく問題ありません。ですが、これはいわゆる逆張りの投資戦略ともいえます。
もし投資初心者の方なのであれば、はじめは多くの投資家が実践して成功している再現性の高い方法からスタートして、なるべく早い段階で投資の成功体験を得ることの方が大事なんじゃないかな?というのが個人的な考えです。
投資対象として好ましくない銘柄を選んでしまう可能性が高いから
1つ前の項目で「株価が安い=多くの投資家に人気がない」という風に書きました。この人気がない理由は一体何なのかについて掘り下げてみると、次のような理由が主になるかと思います。
・売上高や利益、資産額が年々減少している
・赤字決算が続いている
・配当金が出ない(=無配)
・重要事象、疑義注記の記載がある(※倒産のリスクが高いというお知らせのこと)
いずれも、投資対象としてはあまり好ましくない銘柄の特徴だと言えますね。(無配に関しては、投資スタイルによっては大して問題ない場合もありますが…)
もちろん、こういった要因があっても株価が比較的高い企業もありますし、株価が安くても業績優秀な銘柄もあるので、一概には言えません。ですがこれまでの経験上、株価が安いほどこういった特徴を持つ銘柄の割合が多くなるように思います。つまり、株価が安い銘柄ほど、より慎重な銘柄調査や投資判断が求められる傾向にあるということです。
私自身もそうでしたが、投資を始めたばかりの頃は決算書や業績の見方がわからずに、企業の業績動向を確認しないまま株を購入される方がほとんどだと思います。だからこそ、株価が安い銘柄からのスタートは、個人的にはおすすめできないかな…と思っています。
もし株主優待が廃止された時に、リカバリーがきかない傾向にあるから
企業の業績が良くないと、株主に還元するための元手がないので、株主優待を出したくても出せない、という状況に陥る可能性があります。
優待の内容が自社店舗の売上に繋がるクーポン券や、自社商品の在庫処分を兼ねているなどのケースであれば大丈夫かもしれませんが、クオカードのように企業側がコストをかけて準備するような優待内容の場合は、特に優待廃止のリスクが高くなります。
とはいえ、最近では業績や株価が絶好調なのに優待を廃止する企業も増えているので、株価が高くて業績安定の銘柄であれば安心というわけでは決してありません。ですが業績好調な銘柄の場合は、もし優待がなくなっても配当金という株主還元がまだ残っているので、まだ救いがあります。配当金がしっかり出ていれば、長期視点で見ると株価はそこまで大きく下がらないですからね。
一方で、業績が悪化している銘柄の場合は、優待だけでなく配当金も出せない状況になってしまいます。保有している銘柄がこうなってしまうと、株価は下がるし投資回収は見込めないし…どうしようもなくなってしまいます。
私が実際に経験した失敗談として、「株価が安くて優待内容が良い」からという理由だけで以前に購入した「東京個別指導学院」という銘柄がまさにこのパターンでした。当時の株価は600円程度だったのですが、業績悪化に伴う優待廃止&減配続きで今の株価は400円台です。
ほとんどの保有銘柄の株価が上がり続けるここ最近の相場の中、この銘柄だけはまったく株価が上がりません(当然といえば当然ですが…)。投資回収の目途がまったく立たない状態になってしまっています…。(さすがに売却すべきだとは思いつつ、自分への戒めのために保有し続けています…笑)
決して株価が安い銘柄に限った話ではないのですが、こういったリスクが比較的高いことは頭の片隅に入れておいた方がいいかな、と思います。
個人的により良いと思う、優待投資のスタート案
とはいえ、まだよく理解していない投資にいきなり大金をつぎこむ事自体もかなりリスクが高い行為だと思いますので、オススメはできません。
そこで、個人的により良い方法だと思っているのが「1株から株主優待がもらえる銘柄」で優待投資デビューをすることです。
日本国内の個別株は100株単位での購入が一般的なので、株主優待がもらえるのも100株以上の保有を条件としている銘柄がほとんどです。しかし、1株保有していれば株主優待がもらえる銘柄も少数ですが存在します。昨日の記事でご紹介した「上新電機」もそうですし、大手企業だと「京セラ」「リコー」なども1株優待を実施しています。
100株単位だと合計20万円が必要な銘柄も、1株なら2,000円です。株価が安い銘柄よりもさらに費用を抑えつつ、投資先のリスクも比較的抑えやすいと思うので(もちろん投資なので、絶対安全とは言えませんが)、個人的には株価の安い銘柄よりも、単元未満で優待がもらえる銘柄の方が、より筋の良い投資選択になる可能性が高いのでは?と考えています。
1株単位での取引だと、余計な手数料がかかるのでは?
1株単位で株を購入する際、以前は別途手数料がかかっていたのですが、最近は購入だけなら手数料無料の証券会社が増えてきています。私が利用しているSBI証券では、1株単位で株を購入できるサービスは「S株」と呼ばれていて、現状は購入時のみ手数料無料です(売却時は税込55円~の手数料が発生)。
さらに2023/9/30からは「ゼロ革命」という新たなサービスが始まり、取引書類の交付を「電子交付」に設定しておくことで、売却手数料も0円で利用できるようになるそうです。
ちなみに楽天証券も2023/10/1から「ゼロコース」という新サービスを開始します。単元未満株(楽天証券では「かぶミニ」と呼ばれています)の売買手数料も0円の対象になるそうなのですが、売却時には別途スプレッドと呼ばれる手数料が発生するため、楽天証券だと完全に手数料0円にはならないみたいですね…。
具体的な手数料の有無は利用している(利用しようとしている)証券会社にもよるので、各社のホームページなどで詳細を確認していただくのが安全です。
その他、1株優待のデメリットは?
投資金額が安いだけあって、残念ながら優待品の魅力度は100株優待と比べると確実に劣ります。カタログギフトやお食事券といった、手出しなしで楽しめる人気の優待品をもらう事は難しいと思っておいた方がよさそうです…。
とはいえ、もともとの投資金額が安い分、上手く活用できれば短期間で投資金額が実質回収できてしまうポテンシャルも秘めています。自分の生活環境やニーズに合った1株優待を実施している企業がないか、一度調べてみてはいかがでしょうか(^-^)/
※本記事でご紹介している内容は、記事公開日時点の情報です。優待内容が変更となっている場合もありますので、最新の情報は当該企業のホームページ等でご確認ください。
※本記事は特定銘柄の購入を推奨するものではございません。当サイトではいかなる責任も負いませんので、投資の最終判断はくれぐれも自己責任でお願いいたします。
この記事を書いた人
よこ
株主優待投資で資産5000万円を目指している人です。
投資家デビューから3年目、もうすぐ2000万円が見えてきました。
「”投資”としての株主優待投資」をモットーに、長期視点で資産増に貢献してくれそうな優待株を現物で約50銘柄保有しています。
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